長崎県歯科衛生士会諫早支部学術講演会で講演しました。

3月15日 諫早健康福祉会館で、長崎県歯科衛生士会諫早支部の学術講演会で、「3歳から小学生への成育的歯科支援」について講演を行いました。

3歳は乳歯列の完成期です。そして、乳歯列は5歳までの約2年間、安定した期間に入ります。
子どもの自我の発達段階(マーラー)は、分離個体化期を経,個体性の確立期を終えます。つまり,親からの独り立ちの時期です。3歳児は親から分離し,診療や予防処置を受けることが可能な年齢です。しかし,歯列咬合の発育と心理発達は個人差が大きく,そこに至っていない場合もあります。親から分離できない子ども、よく噛めない子ども、鼻呼吸よりも口呼吸の割合が高い子ども、指しゃぶりを卒業できていない子どももいます。
5歳過ぎると、乳前歯歯根の吸収が始まり,永久歯が萌出時期を迎えます。この混合歯列期は中学生の時期まで続き、そして永久歯列期に至ります。それと同じく,子どもの心理発達の課題(エリクソンの心理発達段階)も「自主性と罪悪感」、「勤勉性と劣等感」の程よいバランスを獲得していく課題が次々に訪れてきます。

子どもたちが歯科健診や歯科処置を経験することを通じて,自らの力で、その問題点を解決していく過程を支援することを成育歯科的支援と言っています。

今回は3歳から学童期の子どもたちが自らの力で,口腔に関わる問題と心理的課題を解決していく過程を支援していく当院のシステムを紹介しました。

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